Mackie HR624 MK2 Musical Instrument Amplifier User Manual


 
Owner’s Manual
Owner’s Manual
はじめに
アンプは、スピーカーによって最大の音響出力が得ら
れるように、また、過負荷によるスピーカーのダメー
ジの危険性を最小化するように設計されています。
製造過程においてドライバ間に生じ得る許容誤差を補
正するため、アンプ個々のゲインと周波数特性は手動
で微調整されています。45 Hz から 20 kHz に渡ってス
ムーズな周波数特性が実現されています。
アンプの出力とドライバを結ぶケーブルは最小限に留
められています。アンプのダンピングファクターが長
いスピーカーケーブルの抵抗によって損なわれること
はありません。
両ドライバからの出力の音響的な和は電気的また物理
的に最適化されています。増幅特性は単一で位相差も
最小化されています。
一言にすると、複雑に結線されたシステム中のすべての
コンポーネントが、お互いに協調して稼動し、可能な限り
ベストなサウンドを実現するように設計されている、と言
えるでしょう。
トランデューサー ...
本モニターは、高精度で歪みの少ない 6.7 インチのウー
ファーと、1 インチのフェロフルイド(磁性流体)冷却方
式チタニウム製ドームツイーターを前面に、6 インチ× 9
インチの楕円フラットピストンパッシブラジエーターを後
面に搭載しています。
高域ドライバは、大きく、音響的に無共振のダイカスト
アルミニウム製エクスポネンシャルウェーブガイドにマウ
ントされており、コントロールされた高域音を広範囲に拡
散します。独自に設計されたパッシブラジエーターは 45Hz
という低さまで、スムーズな低域レスポンスを実現してい
ます。45Hz というのは、このサイズのキャビネットとして
は驚くべき性能です!最低域のサウンドの大部分がこのラ
ジエーターによって生み出され、この音域でのコーンの動
きが最小限に抑えられているため、ウーファーの歪みは全
くと言うほど生じません。
この度は Mackie HR624 MK2 スタジオモニターをお求め
頂き、誠にありがとうございました。オリジナルの HR624
スタジオモニターは、当時のフラッグシップモデルである
HR824 の姉妹品として 2001 年に発売されましたが、今回、
私達はさらなる精確さと低域のレスポンスの向上を追求
し、現代的なコンポーネントの導入とともに HR624 MK2
を設計しました。
高品位のための投資 ...
私達は HR624 のモデルチェンジを決断した際、「すでに
素晴らしいスタジオモニターを、如何にしてさらに優れた
ものにできるか」という点に関して、私達のラウドスピー
カー担当エンジニアと EAW 社のトランデューサー設計
チームに意見を求めました。彼らが最初に気づいたのは、
正面のバッフルをより滑らかなカーブのアルミニウム構造
にすることにより、エッジの回折をさらに抑制して音像を
向上することができるのではないか、ということでした。
また、低域のレスポンスの向上を図り、キャビネットの容
量はわずかに増大されました。この新たなキャビネットに
合わせ、アンプリファイアも細かく調整されました。けれ
ども、アンプリファイアの設計自体は基本的に以前と変わ
りません。オリジナルモデルと非常に近い特性を持つもの
となっています。すでにオリジナルの HR624 をお持ちの方
は、サウンドについて新たに時間を費やす必要はありませ
ん。MK2においてもオリジナルと同じ透明性、極度にフラッ
トな周波数特性、広いステレオ音像が得られます。
高級ピアノの黒のような上品な光沢に仕上げられた外装
は、このスタジオモニターが比類のないものであることを
象徴しています。見た目にも、勿論サウンド的にも、厳し
い批評家をうならせる出来映えであると自負しています。
どのような作業環境にも十分に適応できるように音を微調
整するユニークなコントロールが与えられた HR624 MK2
タジオモニターは、とてつもなく精確で汎用性の高いものと
なりました。きっとお気に召して頂けるでしょう!
このモニターの長所は?
HR624 MK2 スタジオモニターは、高解像度の 2 ウェイ、
バイアンプのアクティブモニターです。6 次オーダーのバ
ターワース(Butterworth)システムを採用し、充
分な質量を持たせた後面放射型パッシブラジエー
ターを内蔵しています。アクティブクロスオー
バー、パワーアンプ、ドライバを単一キャビネッ
トに統合的に組みこむ手法にはたくさんの利点が
あり、私達は HR624 MK2 の設計に際し、そうし
た利点をフルに注入しました。
高域ドライバと低域ドライバが、それぞれ最
も再生を得意とする周波数帯域のみを担当す
るように、クロスオーバーポイントが適切に
設定されています。
1HR624 MK2、サイドの断面図
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